
Piano Lesson


ブログ
2026/06/10
「スタッカート」は「撥ねる」ではない―スタッカッティッシモ・ポルタートの違い

スタッカートの本来の意味、皆さんご存知でしょうか。
私は以前、「切る」「撥ねる」というような意味で理解していました。
しかし本来の意味は「離す」「分離させる」というような意味であり、「撥ねる」というニュアンスはないのだそうです。
では、実際にスタッカートがあったとき、それぞれのスタッカートをどう弾くか。
迷ったら、一度スタッカートを取り除いて演奏してみると、そのスタッカートが伝えたかったニュアンスが掴めるように思います。
つまり、スタッカートなしの演奏とスタッカートを付けたときの演奏の違いが明瞭になることによって、何故作曲家がわざわざそこでスタッカートを付けたのか、ということが理解できるように感じるのです。
「いきいきと弾むようなスタッカート」
「意地悪そうなスタッカート」
「しっとりと水を含んだようなスタッカート」
「思いのこもったスタッカート」
などなど、その音楽によって、スタッカートの表情は変化します。
スタッカートのついている音の長さによっても、スタッカートの表情はそれぞれ異なるでしょう。
スタッカートが出てきたら、ただ短く切るだけではなく、「ここはどんな表情なのかな」と考えてみると楽しいですね!

さて、上の2つのスタッカートの違いについて。
左側のものはお馴染み、点のスタッカート。
右側のくさび形のスタッカートは、「スタッカッティッシモ」と呼ばれます。
この「スタッカッティッシモ」。
名前だけ聞くと、「点のスタッカートよりもさらに短く」となりそうです。
しかしどうも、そのような意味ではなさそうなのです。
確かに点のスタッカートよりも短く弾く場合もあるのですが、
「ほんの少し強調して」もしくは「大切に弾いて」というような、「アクセント」の意味があるようです。
また、「点のスタッカート」「くさび形のスタッカート」の他に、「点のスタッカートにスラーがついたもの」もありますね。
これは「ポルタート」と呼ばれるものです。
モーツアルトの父、「レオポルト・モーツアルト」はこのポルタートのことを、
「スラー内の音符をヴァイオリンの1弓で弾くと同時に、弓に軽い圧力を加え、1音ずつ区別して奏します」
と言っているとか。
ピアノでいうと、「スラー内の音符を1つのまとまりとして感じながら、1音1音に思いを込めて歌わせて」というような意味になるでしょうか。
とても大切に弾いてほしいとき、リストもよくポルタートを使いますね。
さっと弾かず、指先1本1本に大事に語らせるような印象があります。
色々なスタッカート、弾き分けてみると曲の表情がより豊かになりそうです♪
Blog一覧へ
Piano Lesson

横浜市青葉区・川崎市宮前区・田園都市線
「たまプラーザ」駅にあるピアノ教室です
Contact